インストラクショナル・デザインの発展と医学教育・臨床研修の問題
インストラクショナル・デザインの歴史 − 「教育」から「学習」へ、さらに「パフォーマンス」の向上へ
この表を作りながら考えたのは、次のようなことでした。
1.インストラクショナル・デザインは社会のニーズに対応すべく、自らのモデルを発展させてきた。
2.医学教育・臨床研修のモデルは1970年代のTeacher Trainingで止まっている(サイエンス・モデルの発展は認めがたい)。
3.日本で2000年に出版された「人は誰でも間違える」は期せずして20世紀の医学教育・臨床研修の限界を露呈した。
4.20世紀の医学教育はカークパトリックモデルのレベル1さえも十分にクリアできていなかった(医学生は学習能力が高いので、下手な教授にかかわらず筆記テストをクリアできる)。
5.21世紀の卒前教育・卒後研修は、学習者がカークパトリックモデルのレベル4に到達できるようシステム化する必要がある。
こんなことを考えながら医療者教育のあり方のついて原稿を書きました。